この記事でわかること

あきら✅ 研究を続けながらM1の9月に就活を開始
✅ M1の1月に第一志望から内定をもらった
✅ 研究室の雑用も引き受けていた側
就活の面接が平日に入る。研究室をどう休めばいいのか、教授に何と言えばいいのか。そこで手が止まっていませんか。
先に一番伝えたいことを書きます。休む言い方に、一つの正解はありません。進め方は人によって変わります。
この記事は、就活で研究室を休みたい院生へ、研究を続けながらM1の9月に就活を始めた立場から、うまくいく2つのケースと、避けたい2つのケースをお伝えするものです。
どちらのケースで進めるかによって、教授に言う内容は変わります。
結論:言い方を考える前に、就活と研究室の付き合い方を2つのどちらかに決める
うまくいっているのは2つのケースです。ケース①は、最初に宣言して自分のペースで進める。ケース②は、研究をやりきってM1の9月に切り替える。どちらでもよくて、やりやすい方を選べば大丈夫です。
私が見てきた限り、この2つはどちらもうまくいっていました。違うのは、何を取って何を手放すかです。
| 観点 | ケース① | ケース② |
|---|---|---|
| ペース | ◯ 自分のペースを保ちやすい | △ 人のための仕事も抱えることになる |
| 研究室との関係 | △ 研究室内の信頼は薄くなりがち | ◯ 先生や先輩の力を借りられて、研究の経験も積める |
そもそも院生の就活をいつ始めるかをまだ決めていない方は、時期の全体像を先に見ておくとケースも選びやすくなります。


ケース①:先に宣言して、自分のペースで進める
研究室の雑用は引き受けず、「研究も就活も、自分のペースで進めていきます」と最初に宣言してしまうケースです。
私自身はケース②でしたが、このケースでうまくやっている人を周りで見てきました。先に宣言してあるので、そのあとは自分のペースを保ちやすくなります。
何と言って宣言するか
言葉自体は、そんなに大げさなものでなくて大丈夫です。
「研究も就活も、自分のペースで進めていきます」
大事なのは、これを就活が本格化する前に言っておくことです。一度言っておけば、休むたびに一から説明しなくて済みます。
もう面接が始まっている方でも遅くはありません。次に顔を合わせたときに一度言っておけば、そこからは先に宣言した場合と変わりません。
教授には、就活の話をする
先に宣言してあるケースでも、教授との会話をゼロにしないのがコツです。
「今日はこういう感じでした」という就活の感想を、教授に話す。それだけで、教授が気にしていることには応えられます。何を受けてどうだったのかが伝わっていれば、距離を取っていても関係は保てます。
薄くなるのは、研究室内の信頼
このケースの注意点は一つで、研究室内の信頼が薄くなりがちなことです。
それを承知のうえで自分のペースを取る、という選択なので、そこは割り切りが必要になります。ただ、信頼がゼロになるわけではありません。一つ前に書いた「教授に就活の話をする」を続けていれば、必要なときに相談できる関係は残ります。
ケース②:研究をやりきって、9月から後輩に渡しながら切り替える(私はこちら)
研究を精一杯やったうえで、M1の9月に「そろそろ就活やりますね」と伝えて切り替えるケースです。私はこちらでした。
夏まではほとんどの時間を研究に使っていました。そのぶん、9月からははっきり就活に切り替えられました。
M1の9月に「就活やりますね」と伝えた
9月ごろに「そろそろやばいな、真面目にやらないと」と思ったタイミングで、教授に「就活やりますね」と伝えました。
言い方は、これくらい短いもので済みました。そこまで研究をやってきたうえでの切り替えだったからだと思います。
私は9月でしたが、大事なのは月そのものより、一度はっきり伝えることだと思います。時期が後ろにずれても、言うことは変わりません。
後輩に仕事を渡しながら就活に入る
切り替えると決めてからは、それまで自分が持っていた研究室の仕事を後輩に渡していきました。
自分が抜けた穴をそのままにせず、渡してから抜ける。このとき、渡す仕事自体を先に軽くしておくとお互い楽です。雑用をテンプレと仕組みで速く終わらせる方法は、別記事にまとめています。


社会人になって分かったこと
このケースでよかったと思えたのは、社会に出てからでした。
社会に出ると、いろんなタスクが同時に降ってきます。そのなかで優先順位をつけて進めることになるんですが、研究と就活を並行させた時期があると、その延長で対応できます。おかげで「少しは仕事ができるかな」と思えるところまで来られました。
ただ、いい面だけではありません。このケースは人のための仕事も抱えることになります。後輩の面倒や研究室の用事が自分の時間を削るので、そこはケース①と正反対です。
修論と就活のウェイトの配分は、こちらにまとめています。


どちらを選んでもいい。迷ったときの決め方
人によってやりやすい方が違うので、どちらを選んでも大丈夫です。迷ったら、どちらなら手放せるかで決めるといいと思います。
自分のペースを何より優先したいならケース①が向いています。そのかわり、研究室内の信頼が薄くなることは受け入れることになります。
先生や先輩の力を借りたい、研究の経験もちゃんと積みたいならケース②です。そのぶん人のための仕事を抱えることになります。
どちらも手放すものがあって、両方をまるごと取れるケースは、なかなかありません。そこだけ先に決めておくと、あとの判断が早くなります。
避けたい2つのケース:先生と喧嘩して全振り/空いた時間をバイトで埋める
研究を捨てて就活に全振りし、先生とぶつかったまま始めるケース。そして、空いた時間をバイトで埋めるケース。この2つは避けたほうがいいと思います。
どちらも私の周りで実際に見てきたケースです。うまくいっている人は、ほとんどいませんでした。ただ、どちらも途中で気づけばケース①・ケース②のどちらかに戻せます。どこがまずいのかを順にお話しします。
研究は、一人では進まない
研究を全部やめて就活に振り切る人は、たいてい先生とぶつかったまま始めます。これが、あとになって自分に跳ね返ってきます。
研究って、一人では進まないんですよね。教授・准教授・助教・先輩からのアドバイスや指摘があって前に進みます。その指摘がないと、自分の視野の内側だけで完結した研究になってしまう。もっと痛いのは、時間をかけたあとで「それはもうやられています、新規性がありません」と分かることです。
ぶつかったまま始めると、その指摘をもらえる相手がいなくなります。その状態から始めてしまった方も、そこで終わりではありません。次のゼミに進捗を一つ持っていくところから、関係は作り直せます。
頼る人がいないと、就活がうまくいかない時期に苦しくなる
もう一つ、就活そのものにも影響が出ます。
就活はうまくいかない時期があります。そのときに気持ちが沈む、かといって頼る人もいない。この組み合わせになると、気持ちが落ちていってなかなか戻ってこないんですよね。私の周りでもそうなっていく人がいました。
結局、時間を有効に使えないまま、研究も就活もあまりうまくいかない。全振りしたはずなのに、どちらも残らないのがこのケースのつらいところです。逆に言えば、研究室に一人でも話せる人が残っていれば、ここまで落ち込まずに済みます。
バイトで埋めると、お金は入っても時間が残らない
研究を削って空いた時間を、バイトに回してしまうのもよく見ました。
学生が受けられるバイトの時給は、どうしても限られます。時給1,500円と聞くと高く感じますし、都心で2,000円ならなおさらです。ただ、社会に出てからの1時間と比べると、もらえる額はどうしても小さくなります。長い目で見ると、自分の時間を安く出していることになります。
しかもその時間で何かが身につくわけでもありません。「今まで持っていなかったお金が入るようになった」と思って飛びつきたくなるんですが、気づくと学生の時間を減らしているだけになりがちです。
バイトが悪いのではなくて、空いた時間を「とりあえず」で埋めるのがもったいない、という話です。生活のために必要なぶんは、もちろん別の話。週に数時間だけでも自分のために残せれば十分です。
この2つを避けるだけで、あとはここまでに書いたケース①・ケース②のどちらかを選ぶだけです。
まとめ:ケースを決めてから、言葉を決める
最後に、この記事の要点をまとめます。
- 休む言い方に一つの正解はなく、進め方は人によって変わる
- ケース①は最初に宣言して自分のペースで進める。ペースは取れるが、研究室内の信頼は薄くなりがち
- ケース②は研究をやりきってM1の9月に切り替える。先生や先輩の力を借りられて経験も積めるが、人のための仕事も抱える
- 迷ったら、どちらなら手放せるかで決める
- 先生と喧嘩して全振りするケースと、空いた時間をバイトで埋めるケースは避ける
ケースが決まっていれば、教授に伝える言葉は短くて済みます。長い説明を用意するより、どちらのケースで行くかを決めてしまうほうが、迷っている時間はずっと短くて済みます。
うまく言えなくても大丈夫です。ここまで研究をやってきたことは、その一言のうしろにちゃんと残っています。
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