「気づけば就活の時期。でも研究は手つかず…どうしよう?」そんな大学院生へ。
就活に全振りするのはもったいない!
研究は就活の武器にもなり、選択肢も広がります!そしてそれは可能です!
本記事では、就活も研究も両方成功させる方法を、実体験を交えて紹介します。
研究と就活を両立させた方が良い理由
就活が始まると、研究が進んでいない人ほど「もう研究はいいや、就活に集中しよう」と思いがち。実際、自分の友人も「研究は後回しにして、まずは就活を終わらせる」と言っていました。
しかし、その友人を見ていて思ったのが、研究を完全にストップすると、逆に就活もうまくいかなくなることが多いということ。その理由は個人的に2つあります。
- 企業の面接で「研究の話」が必ず出てくる
就活では「大学院まで進んだ理由」や「現在どのような研究を行なっているか」を聞かれることが多い。
研究を進めていなかった友人は、この質問で詰まり落とされていました。 - 「研究をサボっている」という劣等感が、就活にも悪影響を及ぼす
研究が進んでいないことが心のどこかで引っかかって、就活中もスッキリしない。
面接でも「研究は?」と聞かれたときに自信を持って話せず、面接官に見抜かれる。
一方で、一定の人が両立を挫折するからこそ、両立させた研究経験が加点になります。
加えて、専門職なども視野に入ってきたり、切り替えによって頭が冴え研究成果も残せることから修士2年次に楽になるというメリットが出てきます。
特に修士2年生を楽にできるのは効果絶大で、その1年間で次のステップまでの鍛錬期間を設けたり、卒業旅行や海外にたくさん行きながらも楽々修了できるようになります。(勿論研究をさらに発展させるのも良いですね)
これはあくまで予想ですが、企業側も「研究も就活もちゃんと進められる人=仕事の段取りができる人」と評価すると思います。自分はそういう人材を取りたいと思うので!
要するに、「研究と就活の両立は大変そうだけど、結果的にはプラスになる」ということ。
次の章では、じゃあ どうやって両立すればいいのか? 具体的な方法を紹介します。
両立の方法 4選
1つ目:週1の研究MTGを固定でお願いする
就活が忙しくなると、研究を完全にストップしてしまいがちですが、一度止めると再開が難しくなります。
最低でも週1回は研究の進捗報告をする場を設けることで、ゼロの状態を防ぐことができます。
指導教員とのミーティングやゼミの発表を固定しておけば、否が応でも研究を進める理由が生まれ、変にスマホを触ったりゲームをして時間が溶けることを避けられます。
2つ目:就活のスキマ時間で、隙間でできることをする
移動時間や面接の待ち時間など、スキマ時間を有効活用しましょう。
事前に「隙間でできる作業」を準備しておけば、負担なく研究を進められます。
「隙間でできる作業」とは、頭を使わずにできて短時間で終わるまたは途中でも終えられる作業です!
例えば、研究発表スライドの構成をざっくり作っておく、修士論文の埋められる部分をChatGPTで仮入力しておくなどは効果的です。
こうした作業をスキマ時間に進めることで、後の負担を減らせます。詳しい方法はこちらの記事で紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

3つ目:就活の優先順位を決め、無駄を省く
興味のない企業へのエントリーは減らし、本当に志望する企業に絞って対策しましょう。
総合職を目指す場合は、我々院生の戦う相手は2歳下の学生です。
たとえ何もしてなかったとしても、2個下より考えは大人になり、自己分析もしやすく、人前の発表経験もあるはずです。自信をもって戦いましょう!
おすすめは、コンサル業界の内定を修士1年の9月〜12月ぐらいに手にし、そこから一気に絞ってそれ以上に行きたい企業のみにエントリーしていく方法。
説明会やインターンに闇雲に参加せず、研究に使える時間を確保することが大切です。
4つ目:スケジュールを見える化する
就活と研究を両立するには、スケジュールの管理が欠かせません。スマホアプリのカレンダーやリマインダーを使って予定を区別し、「この週は就活メイン」「この週は研究メイン」とメリハリをつけると効率的に進められます。
さらに発展技ですが、こうした予定管理に合わせて、週ごとに振り返りを行い、次週に向けた課題を修正していくことで、より効果的に両立できます。
これは、自分の価値観や強みを深く知るきっかけにもなります。
すなわち自己分析が強化され、志望企業が明確になったり、面接で力強く答えられるようになり、結果的に内定取れます!
単なるスケジュール管理ではなく、PDCAのDCA(実行・評価・改善)を強化したい方は、以下の記事を参考にしてみてください。

院生の就活と研究スケジュール
修士1年の就活は、時期ごとに優先度を切り替えながら進めるのが大事です。特にエントリーや面接が集中するタイミングでは、研究を後回しにしてもOKな期間を見極めることで、効率よく両立できます。
春〜夏(4月〜8月):インターンを活用してもいいが、研究を仕込む時期
この時期は、夏のインターンに向けたエントリーで忙しくなるため、学業が後回しになりがちです。
インターン選考を通じてWEBテストや面接慣れができ、インターンでは業務内容を深く知ってこれからの就活を戦っていけるのが強いです。
とはいえ、行ける人は行けばいいし、行けない人はラッキーと思って研究を進めるのがベスト。
ここで就活頑張りすぎて「就活本番の秋学期に研究ストック一切ないです」という方を避けたいです。
大事なことは、夏の間に研究を一定進め、それを秋学期で小出しにする戦略ですね。
秋(9月〜11月):コンサル本選考と冬インターンでほぼ研究はストップ時期
9月・10月はエントリー締め切りが多く、就活の頑張りどき。研究は抑えめでOKです。
特に例え志望度が低くてもコンサルやITを中心に「本選考」に出すことや、「興味のある企業の冬インターン」には出しておくのが吉。
12月までにコンサルの内定を確保できれば、年明け以降の就活を楽に進められます。
ここまでで内定ゼロなら、一度学校推薦を検討するのもアリ。
部署選ばなければ、修士2年の夏まで使えるため、焦る必要はありませんが、第一志望の企業があれば出しましょう。
ただし、他社を受けられなくなるリスクはあるので、志望度が高くなければ出さんくて全然OKです。
十分一般の戦いでも院生は勝てると思いますし!
冬〜春(12月〜2月):研究のリードを取りつつ、ラストスパートの準備
12〜2月は、一旦研究を増やし目にしながら、就活は様子見。
インターンが受かっていれば行けばいいし、落ちたら研究が進められるラッキー期間と捉えましょう。
3月には再びエントリーのピークが来ます。最後の就活の戦いです。
すでに内定がある人は、それ以上の企業だけに絞って出しましょう。終えるのも手
修士2年(3月〜6月):最終決断と研究へ集中
この時点でまだ内定がない場合は、研究を全ストップしてでも就活に全振りし、幅広い企業に出す必要があります!
(ただし、ここまでで結果が出ていない場合は、単にがむしゃらに応募するよりも、そもそも自己分析や面接がやばいかも。先輩に見てもらうなど、軌道修正が必要かもしれません。)
商社志望なら5〜6月まで戦うことになりますが、大半は4〜5月に就活を終えて、研究に一気に振るフェーズに入るのが一般的です。
ここで重要なのは、内定が増えても最終的に行くのは1社だけってこと。就活は早めに決断し、長引かせずに研究へシフトしていきましょう。

まとめ – 最後に伝えたいこと
本当の理想は「学部4年で基礎を固め、修士1年春に学会賞を狙い、その上で今回の記事内容をする」というのがベストですが、そううまく行ってる人は限られます。
だからこそ、今からでもできることを最大限活かしていきましょう。
就活と研究を両立することで、自信につながり、選択肢も広がります。要領よく進めれば、どちらも中途半端にならず、しっかり成果を出せます。
焦らず、柔軟に対応しながら、自分に合ったペースで進めていきましょう。

