「研究に時間をかけているのに、なかなか成果が出ない…」そんな悩みはありませんか?
私もかつて同じ壁にぶつかりましたが、今は違います!修士1年で研究を始め、修士2年で国内学会の優秀学生賞を複数受賞。その鍵となったのが、コンサル流の「爆速研究術」です。
本記事では、『コンサル一年目が学ぶこと』を応用し、「Quick and Dirty」「空パケ」「仮説ありき」の3つで研究を加速させる方法を解説します。効率よく成果を出したい方は必見です!
なぜ研究は非効率になりがちなのか?
「頑張っているのに研究が進まない…」そんな経験はありませんか?研究が非効率になる主な理由は、以下の3つと考えています。
- 完璧主義に陥る
「もっと基礎勉強固めてから」「もっと論文読んでから」と慎重になりすぎて、いつまでも資料作成が始まらない。 - 試行回数が少ない
先生や先輩に「こんなこともわからないの」と言われたり、発表の場での失敗を恐れ、結果として試行錯誤の機会を失う。 - ゴールが曖昧
「とりあえず論文を読む」では、どのような情報を求めていたのか見えず、無限に時間が溶ける。
研究は必ずしも「時間をかけた分だけ成果が出る」ものではありません。大事なのは、試行回数を増やし、仮説を持って進めること。次章から、爆速研究術の具体的な方法を解説します。
爆速研究術1つ目 空パケ
研究が進まない最大の原因は、ゴールが見えないまま進めてしまうこと。この状態では、何をすべきか迷い、遠回りが増えてしまいます。そこで最初にやるべきなのが、「空のパッケージ(空パケ)」を作ることです。
空パケとは、研究計画書、学会予稿、発表スライドなど、最終的にアウトプットする形式の「枠組み」を最初にざっくり作ってしまうこと。まだ中身がない状態で作ってしまうのです。
レイアウトや目次だけ作り、最後のページまで一行ずつ適当な文章を入れておくのがポイントです。
具体的な進め方は以下の通り。
先輩のスライドや論文を参考に、ざっくり構成を決める。
「このページは背景」「ここに実験結果のグラフ入れる」など大枠を作る。
研究が進むにつれて、中身を修正・強化していく。
空パケを作ることで研究のゴールが明確になり、「今何をすればいいのか」「どんな論文が必要なのか」が一目で分かるようになります。これにより、無駄な作業が減り、研究のスピードが一気に加速するのです。
爆速研究術2つ目 Quick and Dirty
研究を進めるとき、「完璧なものを作らなければ」と思い込んでいませんか?
しかし、これは大きな間違いです。
体感ですが、1ヶ月かけた100点の資料より、3日で作った50点の資料の方が価値があります。
なぜなら、修士の自己採点で100点だろうが50点だろうが、先生や先輩から見ればどちらも10点レベルにすぎません。
どちらもフィードバックをもらって初めて、やっと正しい方向へ進み、改善の余地が生まれるのです。
そこで重要なのが「Quick and Dirty(とりあえず雑でも形にする)」という考え方です。
Quick and Dirtyとは、完璧を求めず、まず動くことを優先する進め方です。
「どうせ後で修正するのだから、最初は雑でいい」と割り切り、試行回数を増やすことが目的です。
具体的な進め方は以下の通り。
早さ優先です。また、このように意識することで、1つ目のような空パケ的な発想で進められます。
大抵は先輩たちも忙しいです。それであれば、何気ないご飯のタイミングなどに気になっている点を聞きましょう。隙間時間でも正しい方向に常々修正するのです。
時間がかかる部分は「ここは修正中です」と一言明記し、意見もらえるところだけでも定期的に成果物に対する意見を求めましょう。
試行回数を増やし、フィードバックを受ける回数を多くすることが、最短で成果を出す方法です。
爆速研究術3つ目 仮説ありき
「とりあえずデータを集める」「実験してから考える」では研究が迷走しがちです。
最初に仮説を持ち、それを検証する意識で取り組むことが重要です。
この考え方は、論文を読むとき、発表を聴くとき、実験をするとき、予定を立てるときにも有効。
仮説を立てることで、結果とのズレから自分の思考の偏りを発見し、次に活かすことができます。
これはPDCA(Plan-Do-Check-Act)を回せている証拠であり、繰り返すほど成長します。
ここで裏切られると、自分の思い浮かべた方法と比較する形で「著者らは何が優れているのか」「どういう工夫が良い結果につながっているのか」を正しく理解できるようになります。
これもSTEP 1と同様であり、このギャップを目の前の発表者に質問することで、一歩深く理解できます。
一度雑な仮説でいいので予定を立てると、実際の進捗と計画のずれから焦る意識を持つことができます。
このプロセスを繰り返すことで、研究の精度はもちろん、思考力そのものが鍛えられ、どんな分野でも応用できる力が身につくと思います。
まとめ
研究を効率よく進めるには、「空パケを作る」「Quick and Dirtyでまず動く」「仮説ありきで考える」の3つが鍵です。
この3つを意識すれば、試行回数が増え、研究のスピードと質が劇的に向上します。大事なのは、完璧を目指さず、まず動くこと。今日から実践し、研究を爆速で進めましょう!

