この記事でわかること

あきら✅ 私立の大学院で授業料免除を取り、負担を大きく下げた
✅ M1の9月から本選考に集中し、1月に内定
✅ 院試に落ちた経験はなし。調べたことと見てきたことを整理
夏の院試に落ちても、学年はずれません。冬入試で受かれば、入学は夏に受かった人と同じ翌年の4月です。
結果が出たばかりで、頭が真っ白になっている人もいると思います。「院試 落ちた」で調べると、就活に切り替えた話や浪人した話が並びます。でも夏に落ちた学部4年生には、その前に見ておきたい選択肢が残っています。
院試に落ちる理由は一つではありません。倍率が高かった、定員が少なかった、当日うまく出せなかった。何が決め手だったのかは、正直あとからでも分からないことが多いです。ここでは原因を探すより、まだ残っている選択肢のほうを見ていきます。
私は内部進学だったので、落ちたときの気持ちを分かったふりはできません。そのぶん、まわりで見てきたことと、調べて分かったことをできるだけ具体的に並べます。研究室の選び方と、私立の大学院で授業料免除を取った経験は、そのまま使えるはずです。
私自身も大学受験で第一志望に届かず、入学したあとに仮面浪人が頭をよぎったことがあります。あのときは目の前が全部ふさがったように見えていました。
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夏に落ちても、学年はずれない
冬入試や二次募集で受かれば、修士1年が始まるのは翌年の4月。ずれるのは試験を受ける時期だけで、入学の時期は変わりません。
秋以降にある二次募集・冬季選抜などを、この記事ではまとめて冬入試と呼びます。
「落ちた=1年遅れる」。結果が出た直後は、そう見えると思います。ただ、夏入試も冬入試も、同じ「翌年度4月入学」のための試験です。その日のうちに就活サイトに登録したり、留年を考え始めたりする前に、ここだけ先にお伝えしておきます。
夏入試の結果が出るのは8月の終わりから9月にかけて。卒業まではまだ半年あります。この半年は、思っているよりいろいろ試せます。
もう一つ、就活について先に触れておきます。院進を考えていた人は、就活にはほとんど手をつけていないですよね。落ちた直後に慌てて就活を始める理由は、実はそれほどありません(理由はステップ③のあとで書きます)。
ステップ① 落ちた週にやること
この週にやるのは2つだけです。指導教員に報告することと、冬入試のある研究科を洗い出すこと。進路をここで決めなくて大丈夫です。


指導教員には早めに伝える
結果が出た週のうちに伝えるのがおすすめです。気まずさはあるかもしれませんが、卒論の指導はこの先も続きます。
伝えるのは「落ちたという事実」と「今考えていること」の2つで十分です。まだ何も決まっていないなら、決まっていないと伝えれば大丈夫です。先生が冬入試のある研究科を知っていたり、他大学の先生を紹介してくれたりすることもあります。
冬入試のある研究科を洗い出す
同時に始めたいのがこちらです。二次募集や冬入試は、実施する大学院とそうでない大学院がはっきり分かれます。
志望する分野の研究科の募集要項を、1つずつ見ていくのが早いです。国立の人気研究科は夏だけで終わるところが多い一方、私立や定員に余裕のある研究科なら、冬にも試験が残っていることがあります。
ステップ② 1〜2ヶ月かけて研究室を選び直す
9月から10月にかけての1〜2ヶ月は、研究室を選び直すのに使える時間です。
夏入試までは、志望する研究室を1つか2つに絞って準備してきた人が多いと思います。いまは、そこを一度広げて見られる時期でもあります。ここで一度広げておくと、冬入試の選択肢も、入ってからの2年間も変わってきます。
選び直すときは、大学名より研究室の中身から
選び直すときに気をつけたいのが、大学の名前から入ってしまうことです。
よくあるのが、大学名の大きさから入ってしまうパターンです。学歴を上げたい気持ちが先に立つときや、やりたい研究がまだ固まっていないときほど、名前で選びたくなります。ただ、名前で人が集まる研究科はそれだけ受ける人も増えます。同じ土俵だけで勝負するより、候補の幅を広げておくほうが、選べる道は増えます。
そして入ってからの2年間を決めるのは、大学の名前ではなく研究室の日常のほうです。週にどれくらい拘束されるのか、先生とどのくらいの距離で話せるのか、先輩がどんな進路に進んでいるのか。ここが合わないと、2年間はかなりしんどくなります。
研究室の選び方は別記事に詳しくまとめています。冬入試に向けて選び直すなら、4軸で見る考え方がそのまま使えます。


気になる研究室には、この時期のうちに連絡する
冬入試の出願は11月から始まるところがあります。研究室訪問やメールでの問い合わせは、9月から10月のうちに済ませておくと落ち着いて進められます。
researchmap で先生の論文を1本読んでから連絡すると、それだけで話が具体的になります。この調べ方は私立の大学院を選んだときの記事にまとめてあるので、あわせて読んでみてください。


ステップ③ 冬入試に出願する
冬入試の試験時期は11月から2月あたりに広がっています。
ただし実施が決まるのが11月という大学もあります。昨年の募集要項が出た時期を見ておくと、今年も同じころに動けます。
二次募集は、一次で定員が埋まらなかった場合に実施されるのが基本です。つまり「毎年必ずある」とは限りません。前年度にあったから今年もあるとは考えず、今年の募集要項で確認してみてください。
英語のスコアが要るなら、9月のうちに申し込む
見落としやすいのが英語です。研究科によっては、英語の試験をTOEICなどのスコア提出で代える形をとっています。
ここで引っかかりやすいのが申し込みの締切です。TOEICの公開テストは、試験日のおよそ1ヶ月半前に申し込みが締め切られます。さらにデジタルの公式認定証が出るのも試験日から20日ほど先です(出典:IIBC公式)。
つまり、いまスコアを持っていない状態から12月や1月の出願に間に合わせるなら、9月のうちに申し込みだけ済ませておくと安心です。
短期間でスコアを上げたい場合、スキマ時間で進められる教材があると続けやすいです。無料体験だけでも中身は分かります。英語のスコアがないせいで出願先が減りそうなら、早めに見ておくと動きやすくなります。
私立を候補から外すのは早い
選択肢から私立を外している人がいたら、一度戻してみてほしいです。私立の大学院には授業料の免除や減免の制度があり、内部進学者への優遇を設けているところもあります。
私自身、私立の大学院で授業料免除を取って、2年間の負担をかなり下げました。額面の学費だけを見て候補から外すのは、もったいないです。


入りやすさについても一つだけ。定員に余裕のある研究科は、冬にも枠が残っていることがあります。私がいた私立では、たまたまかもしれませんが、内部から進んだ人が試験で落ちるところを直接見る機会はほとんどありませんでした。外部から受ける枠は事情が変わるので同じには考えられません。それでも、私立だから受かりにくいとは限らない、という材料にはなるはずです。
冬入試は、試験より手前でつまずくことがある


冬入試まで来ると、試験勉強と同じくらい事務まわりが大事になってきます。必要な単位が足りずに卒業できなかった人、合格したあとの学費の納入を忘れていた人、出願そのものを忘れていた人。どれも実際に見てきました。
必要な単位と、出願・納入の日付。この2つだけは早めに確かめておくと安心です。
就活が本格化するのは、入学して半年〜1年後
冬入試で入学できれば、就活が本格化するのは入学から半年〜1年ほど先です。落ちた直後に就活へ切り替える理由は、あまりありません。
私の場合は少し早いほうで、M1の4月に登録だけ済ませて、夏は研究を優先しました。本選考に集中したのはM1の9月から10月にかけてで、内定が出たのはM1の1月です。入学から数えると5ヶ月から9ヶ月ほど後です。
つまり、いま慌てて就活を始めなくても、大学院に入ったあとにちゃんと時間はあります。院生の就活の進め方は別記事にまとめてあります。


冬入試が見つからない・届かなかったときの2つの道
志望する分野に冬入試がない、あるいは向かう気持ちになれないなら、秋から就活に切り替える道と、留年して翌年に備える道があります。どちらも選べますが、決める時期が違います。
ここまで冬入試を前提に書いてきましたが、落ちたことで「そこまでして研究を続けたいわけではなかった」と気づく人もいると思います。それも一つの答えです。冬入試にも届かなかったときのために、この2つは今のうちに見ておいてください。2月に知っても、どちらも動き出すには遅いことがあります。
(◯=向いている点、△=注意点)
| 軸 | 秋から就活 | 留年して翌年に備える |
|---|---|---|
| 卒業の時期 | ◯ 予定どおり卒業できる | △ 1年ずれる |
| 就活での扱い | ◯ 在学中なので新卒 | ◯ 在学中なので新卒 |
| 始める時期 | △ 9〜12月。枠が埋まり次第終了 | △ 卒論を出す前に決める |
| お金 | ◯ 追加の学費はかからない | △ 学費が1年分。制度があれば下がる場合も |
秋から就活に切り替える
先に知っておいてほしいのは、就活の本流はもう終わっているということです。
院試の準備をしていた人はここを見ていないと思うので、簡単に書いておきます。新卒採用の入口は学部3年の夏のインターンで、そこから秋冬に早期選考が動き、3年の終わりから4年の春にかけて内々定が出そろいます。制度上は「選考解禁は4年の6月」となっていますが、そこはもう建前で、6月の時点で決まっている人が多数です。
10月1日にある内定式も、すでに内々定を持っている人が正式な通知書を受け取る場です。これから受ける人が出る場ではありません。
つまり9月から始める場合に入るのは、採用を続けている企業と通年採用の企業が並ぶ秋採用です。時期は9月から12月ごろ。在学中に受ける限り新卒として扱われる点は変わりませんが、選べる会社の数は春夏よりかなり絞られます。大手はこの時点で採用を終えているところがほとんどで、枠が残っているのは中小やベンチャーが中心になります。しかも枠が埋まった時点で終える企業が多いので、遅く動くほど選択肢が減っていきます。
条件としては、冬入試より不利です。ただ、数は絞られても秋採用は毎年あります。この時期に採用を続けているのは人が要る会社ですし、エントリー数を絞って卒論と両立しながら進めるやり方も取れます。ここを分かったうえで選ぶのがいいと思います。
卒論のテーマが決まっているなら、研究内容を登録しておくとスカウトが届くサービスもあります(学部生も登録できます)。エントリー数を絞りたいときに向いています。
留年して翌年に備える
こちらは決める時期に注意が必要です。卒業要件を満たしてしまうと、そのまま卒業になります。卒業してから院試を受け直す場合は、その年に就活もするなら既卒の扱いになり、新卒枠では受けられない企業も出てきます。
留年という形を選ぶなら、卒論を出す前に決める必要があります。大学によっては卒業延期の制度があり、履修する単位が少なければ授業料が下がる場合もあります。学生課に確認してみてください。
そしてもう一つ、日程です。2月入試だと、結果が出るのは2月の終わり。卒論の提出とちょうど重なります。「落ちてから留年を決める」では間に合わない大学もあるので、冬入試に出願する時点で、届かなかったらどうするかを一度考えておくと慌てずにすみます。
まとめ
- 夏の院試に落ちても学年はずれない。冬入試で受かれば入学は同じ4月
- ステップ①:落ちた週は、指導教員への報告と冬入試のある大学院の洗い出しだけ
- ステップ②:9〜10月の1〜2ヶ月を研究室の選び直しに使う。大学名より研究室の中身から見ると候補が広がる
- ステップ③:二次募集は毎年あるとは限らない。英語のスコアが要るなら9月のうちに申し込む
- 就活が本格化するのは入学から半年〜1年後。落ちた直後に急いで切り替えなくても間に合う
- 留年を選ぶなら卒論を出す前に。冬入試の結果を待ってからでは間に合わない大学もある
冒頭に書いた私の話には続きがあって、結局そのまま残りました。あのときは目の前が全部ふさがったように見えていましたが、そのあとに決め直したことのほうが、いまの自分には残っています。


半年あります。今日決めなくて大丈夫です。
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