この記事でわかること

あきら✅ 学部3年から研究室に入り、学生なのに相手より忙しかった
✅ 結果、その相手と結婚して今は社会人2年目
✅ 支えてもらった側として、何が助かったかをお話しします
こちらは働き始めたのに、恋人はまだ学生。しかもこの先、大学院生になる。会う時間も、お金の感覚も、話す内容もかみ合わなくなってきた。このまま続くのかなと不安になりますよね。
ここでお話しするのは、相手が大学院に進む場合です。学部で就職する相手なら時期の目安はずれますが、お金と時間でかみ合わなくなる理由そのものは同じなので、続いた理由の3つは、ご自身の状況に読み替えて読んでいただければ幸いです。
先に社会人になった方へ、当時学生だった私からお伝えします。 社会人と学生のカップルがきついのは、相手が大学院に進む場合で、学部4年から就活が終わるまでのおよそ2年です。ここを乗り越えると驚くほど落ち着きます。
私は1学年下で、相手が社会人1年目になったとき、まだ学部4年でした。私の知らないところで別れる寸前まで行っていた時期もありましたが、そこから結婚まで続きました。何がきつくて、何をしてもらえて助かったのかを、当時感じたままお話しします。
いつまできついのか|学部4年から就活が終わるまでの2年
永遠に続くわけではありません。 きつい原因はお金・時間・就活の3つです。時期は学部4年から、大学院1年目(修士1年)で就活が終わるまでです。就活が終われば、そこからは普通に付き合えます。


お金|卒論から奨学金の振込までがどん底です
院に進む人がお金に困るのは、学部4年の卒論の時期から、修士1年の7月ごろに奨学金が振り込まれるまでです。ここがどん底でした。
理由は単純で、研究が忙しくてバイトができないからです。しかもこの時期に限って、卒業旅行のようなまとまった出費が重なります。働き始めると「旅行に行きたいのにお金ないの?」「誕生日のプレゼント、ちょっと寂しくない?」と思ってしまうこともあるかもしれません。
ただ、7月に振り込まれてからは落ち着きます。時期がはっきりしているので、そこまでの辛抱だと思っておいてもらえると、お互い気持ちが軽くなります。
奨学金についても、少し安心してもらえたらと思います。院生が借りるのは無利子の第一種が中心です。返す前提のお金ではありますが、大学院には返さなくてよくなる道があります。修了時の業績で返還が全額または半額免除になる制度です。枠は限られていて、借り終わる人のうち一部だけが対象になります。私もここに入って全額免除になりました。特別に優秀だったわけではなく、地道に続けただけです。それも、あの時期に支えてもらえたから続けられました。
この返還免除があるのは大学院だけで、学部の奨学金にはありません(出典:JASSO公式)。逆に、返さなくていい給付型の奨学金(JASSOのもの)は学部が対象で、大学院にはありません。大学や財団が独自に出しているものはありますが、数は限られます。どちらが恵まれているという話ではありません。
ただ、研究を頑張ること自体が返還免除の条件になるのは、大学院ならではです。今しんどそうにしている研究が、そのまま審査の対象になります。
なお、金銭感覚そのものは人によります。私の相手は堅実な人だったので助かりました。金銭感覚はどちらが悪いという話ではなく、相性によるところが大きいです。
大学院にどれくらいお金がかかるのかを具体的に知っておくと、相手の状況が想像しやすくなります。


時間|研究が始まると学生のほうが忙しくなります
「学生なんだから時間はあるでしょう」と思われがちですが、研究室に入ると事情が変わります。私は学部3年から研究室に所属していたので、学生としてはかなり早い時期から忙しくなりました。
連絡を返すのが面倒、というより、疲れていて返せない。そんな日が普通にありました。冷たくしたいわけではないんです。ただ、頭が研究から離れてくれない。それでも、寝る前の「おやすみ」だけはやり取りできました。長い返信を待つより、一言だけ交わす形に切り替えてもらえると、こちらも返せます。
就活|学部のときと勝手が違います
大きな山場になるのが就活です。ここは社会人になった側から見えにくいところです。
私自身、学部の就活はやっていません。院生としての就活は、大学院1年目のうちに終わりました。動いていたのは3ヶ月ほどです。逆に、学部で就活を終えた人からすると、院生の就活はかなり違って見えると思います。時期もやり方も別物なんですよね。お互いに「そっちの就活はよく分からない」という状態になりやすい時期だと思っておくと、話がこじれにくくなります。
なぜすれ違うのか|締切前は起きている時間のほとんどが研究になる
相性が悪くなったわけではありません。研究に忙殺されて、学生の側に余裕がなくなるのが大きな原因です。
学会の申し込みや論文の提出といった締切が近い時期は、起きている時間のほとんどが研究になります。会う時間が取れないだけでなく、相手のことを考える時間そのものが減ります。連絡を返せないまま一日が終わるのも、たいていこれが理由です。
そこに立場の違いが重なります。相手は働いて稼いでいるのに、自分はまだ学費を払う側。「自分はまだ学生なんだよな」という引け目が、じわじわ積もっていく。
話題も合わなくなります。勉強と研究に生活を捧げる日々は、研究室にどっぷり入った経験がない人には、なかなか想像がつかないはずです。これは読んでいるあなたの想像力の問題ではなく、見たことがない世界というだけの話です。
院生が頭の中で何を優先しているのかは、別の記事で踏み込んで書いています。連絡が途切れる理由が具体的に分かるはずです。


危ないのは、周囲が「別れなよ」と言ってくるときです
ここが本当に危ない時期です。本人同士は納得していても、周囲は事情を知らないぶん、簡単に別れを勧めてきます。
私の相手は、職場の人に相談したあとに別れを考えたことがあったそうです。あとから聞いて、ぞっとしました。
考えてみれば当然で、恋人同士のあいだでは説明すれば分かってもらえることも、事情を知らない職場の人にとっては、まったく想像のつかない話です。「会えないんでしょう?」「連絡も少ないんでしょう?」と聞けば、「そんな人はやめておきなよ」と言いたくなると思います。悪気があるわけではありません。ただ、言いやすい立場ではあるんですよね。
もし今まさに誰かに相談して、別れを勧められているのだとしたら。その人は、あなたの恋人の忙しさの中身までは知りません。そこだけ、思い出してみてください。
そして、これだけは言わせてください。連絡が返せないほど忙しい時期の相手は、手を抜いているのではなく、必死に頑張っています。 見えないところで、それだけのことをしています。
続いた理由①|お金は割り勘のまま、苦しいときは多めに出してくれた
基本はいつも割り勘にしてくれました。対等でいられたことが、この2年を乗り切れた理由の一つです。
「社会人なんだから全部出すよ」と当たり前のようには言わなかったんです。当時はそれが普通だと思っていましたが、あれは相当ありがたいことでした。
半分ずつ出す。それだけのことですが、対等でいられました。奢ってもらうのは、私の側からするとあり得なかったんです。金額の問題ではなく、支えてもらう一方になるのが嫌でした。
そのうえで、私が言わなくても察して多めに払ってくれることが何度もありました。感覚としては、私が4割、相手が6割くらいです。半分ずつの前提はそのままなので、奢ってもらっているとは感じずに済みました。それで、あの2年のお金を乗り切れたところがあります。
ありがたかったのはもう一つあって、私が渡すものに値段を求めなかったことです。バレンタインや誕生日でも、私が用意できるのはコンビニで買えるくらいのものでした。それを毎回、素直に喜んでくれた。値段の話を一度もしなかったんです。
そのとき実際に何を渡したのか、なぜそれが伝わったのかは、渡した側の視点で、別の記事に書いています。


続いた理由②|責める言葉を言わず、一緒に戦う仲間でいてくれた
責める言葉を言わずに、一緒に戦う仲間のように支えてくれました。だから研究に集中できたし、頑張れました。
一番大きかったのは、言わずにいてくれた言葉があることです。
- 「なんで会えないの」
- 「私と研究、どっちが大事なの」
責めたくなるのは自然です。ただこの2つは、学生を強く追い詰めます。答えようがないんですよね。
代わりに相手がしてくれたのは、一歩引いて見守ることでした。頼るときは頼る。でも普段は寄りかかってこない。研究の中身は分からなくても、「今が踏ん張りどころなんだな」と分かってくれていました。
連絡も同じでした。長い電話ができない日でも、「おはよう」と「おやすみ」だけはなるべく交わしていました。それだけで、細くても切れずに済んだんだと思います。
完全に味方でいてくれました。凡人の私が奨学金の全額免除まで受けられたのも、あの時期に責めずに待っていてくれたからだと思っています。
続いた理由③|会うのは週1〜2回。短くても息抜きになった
会える時間は短くても、その時間が息抜きになっていました。
研究が詰まっている時期は、会える回数がどうしても限られます。それでも会えば、研究の話を一度忘れられました。
大事なのは、その短い時間を重くしないことでした。「久しぶりなんだから」と予定を詰め込むより、普通にご飯を食べて、普通に話す。それだけで頭が切り替わって、翌日また研究に戻れました。
会う頻度でいうと、私の感覚では平日の夜に週1〜2回くらいがちょうどよかったです。それに加えて月1〜2回、半日から一日出かける日がありました。普段は短く、その代わりに月に何回かはまとめて過ごす。この形が私には合っていました。それ以上になると研究の時間が足りなくなって、結局どちらにも身が入らなくなってしまいます。かっちり決めていたわけではありません。毎日会いたい気持ちはあっても、忙しさは週ごとに変わります。次はいつなら会えそうかを、聞けるときに聞いてすり合わせていくほうが、お互い無理がありませんでした。
最後に、私がやってしまった失敗も書いておきます
ここまで相手がしてくれたことばかり書いてきましたが、支える側だけが気を遣う話にはしたくないので、私の失敗も残しておきます。
相手に「次いつ遊べる?」と聞かれたとき、「そう聞かれると締切がもう一つ増えたように感じる」と伝えてしまったことがありました。
伝えること自体は間違っていないと思います。黙って溜め込むより、誤解は少ないはずです。ただ、言い方はもっとあったはずですし、お願いの仕方も他にありました。伝え方だけを間違えた、という反省です。
支えてもらう側にも、こういう不器用さがあります。もし似たことを言われた経験があるなら、たぶん悪意ではなく、余裕がなかっただけです。
まとめ:2年を過ぎれば、普通に付き合えます
就活が終わると、学生は一気に変わります。安心して、自信がついて、それまで気にしていたことが気にならなくなる。むしろ、院に進んだ選択を誇れるようになります。あなたの側からすると、連絡が返ってくる速さと、週末の予定の立てやすさが元に戻ります。それだけです。
私はそのあと社会人になって遠距離になりましたが、月2回ほど会って、連絡をこまめに取っていたので問題ありませんでした。結婚を決められたのも、あの時期に見守ってもらえたからだと思っています。きつかったのは、やはりあの2年です。
- きつい2年の正体は、お金・時間・就活の3つ
- 金欠のピークは卒論から奨学金の振込まで。研究が忙しくてバイトができない時期
- すれ違うのは相性のせいではなく、研究に忙殺されて余裕がなくなるから。そこに立場の差が重なる
- 事情を知らない周囲が、簡単に別れを勧めてくる
- 続いた理由は、①お金を割り勘のままにしてくれた、②責める言葉を言わず一緒に戦う仲間でいてくれた、③週1〜2回の短い時間が息抜きになった
振り返ると、この3つはどれも、高いものを買うとか、特別なことをするという話ではありません。どれも、高いものを買うとか、特別なことをするという話ではありません。
院生の恋愛全体の話は、出会いから続け方まで別の記事にまとめています。


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