内部進学vs外部進学|研究・就活・環境を院生が比較

目次

この記事でわかること

内部進学と外部進学を研究・院試・環境・就活・費用の5軸で比較した概要図解
上下ではなく「目的との相性」で選ぶ
あきら
✅ 内部進学を選び、研究を続けて修了
✅ コツコツの研究姿勢で奨学金の全額返済免除を獲得
✅ 外部に出た同期・後輩も近くで多く見てきた

大学院に進むと決めたあと、次にぶつかるのが「いまの大学にそのまま残る(内部進学)か、別の大学院に出る(外部進学)か」。なんとなくで決めて後悔したくないけど、そもそも何を基準に比べればいいのか分からない——そこで止まってしまう人は多いと思います。

先に言ってしまうと、どちらが上ということはなく、「自分の目的に合うのはどっち?」で選ぶのがおすすめです。研究・院試・環境・就活・費用の5つの軸で、内部進学を選んだ僕の経験と、外に出た同期を見てきた実感から、正直に比べていきます。

※本記事にはプロモーションが含まれます。

結論:5つの軸で、向いている人がはっきり分かれる

内部は「いまの研究をそのまま伸ばして、最短で前に進みたい人」。外部は「テーマや環境を変えて、新しく挑戦したい人」に向いています。

まずは下の表で、自分がどちら寄りかをざっくり掴んでみてください。各軸の◯(向いている点)△(注意したい点)を並べています。そのうえで、気になる軸を本文で深掘りするのがおすすめです。

内部進学外部進学
研究◯ テーマを継続して最短で進める
△ 方向を大きく変えにくい
◯ テーマ・手法を一新できる
△ 引き継ぎがなく立ち上がりが遅い
院試◯ 推薦・内部選考で軽めなことが多い
△ 進学先は基本いまの大学に限られる
◯ 志望先を自分で選べる
△ 専門・英語・面接の対策が必須
環境◯ 慣れていて安心・相談しやすい
△ 合わない時に変えられない
◯ 人間関係も文化ごと変えられる
△ 入るまで分からない「賭け」
就活
(修士就職)
◯ 早く動ける・推薦やつながりも使える
△ 学歴は変わらない
◯ 知名度しだいで学歴が武器になる業界も
△ 院試・新環境・就活が同時に重なる
費用◯ 引っ越しゼロ・免除や奨学金を引き継げる
△ 大学により修士の学費が高いことも
◯ 学費の安い進学先を狙える
△ 引っ越し・家賃など生活費が変動する

ここから、研究・院試・環境・就活・費用の順に、それぞれの違いを見ていきます。

研究:内部は「テーマ継続で最短」、外部は「新天地で作り直し」

研究を早く前に進めたいなら内部、テーマや手法ごと変えたいなら外部です。

ここでの「研究」は、やりたいテーマ・内容ができるかという話です(人間関係や文化は後の「環境」で扱います)。

内部進学なら、学部時代のテーマをそのまま続けられます。基礎の学び直しに時間を取られないので、入学後すぐに研究を進められる。この余裕が、修士の就活や博士の長期計画でも活きてきます。ただし、方向性を大きく変えたい人には不向きで、指導教員の専門の範囲で続けることになります。

外部進学が向くのは、テーマを変えたい、新しい手法を学びたい、あるいは「その研究室にしかない実験・データ」がある場合。博士で高度な専門を目指すなら、適した指導教員のもとへ移れるのも強みです。ただし研究の引き継ぎがなく、院試対策と新環境への適応が重なるぶん、立ち上がりは遅れます。修士で就職する人には、正直メリットは薄いと思います。

研究室そのものの選び方は、こちらで詳しくまとめています。

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院試・入試:内部は「負担が軽め」、外部は「対策が必須」

入試の重さは内部のほうが軽く、外部は院試対策の時間をしっかり見込む必要があります。

内部は、推薦や内部選考で比較的軽く済むことが多いです(大学によります)。院試対策に時間を取られないぶん、研究や就活に早く動けます。ただし、進学先は基本的にいまの大学に限られます。

外部は、志望する大学院を自分で選べるのが魅力です。一方で、専門科目・英語・面接などの院試対策が必須になり、それを研究や就活と並行することになります。志望先の入試方式・科目・難易度は、早めに確認しておきたいところです。

院試の準備の進め方は、こちらで詳しくまとめています。

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環境:内部は「慣れていて安心」、外部は「変えられるが賭け」

いまの研究室が快適なら内部、合わないと感じているなら外部の価値が大きいです。

ここでの「環境」は、研究テーマではなく、人間関係や研究室の文化のことです。

内部なら、ルール・指導方針・人間関係をすでに分かっているので、余計なストレスがありません。相談もしやすい。逆に、教授との相性が悪い、同期とほとんど関わりがない、というなら内部にこだわる理由はありません。

外部の強みは、文化も手法もまるごと変えられること。いまの環境が合わないなら、変えるメリットは大きいです。ただし、入ってみないと分からない要素が多く、ある種「賭け」になります。ゼミの進め方・指導スタイル・研究室の雰囲気は外から見えにくいので、いまの教授に進学先のことを聞いたり、設備を事前に確認したりしておくのがおすすめです。

就活・キャリア:修士で就職するなら、ここで差が出る

博士志望なら内部・外部の差は小さい。差がはっきり出るのは「修士で就職する人」です。

博士課程は研究業績と指導教員との関係が要になるので、内部・外部より「どの分野で何を研究したいか」を優先したほうが、長期的なキャリアにはプラスになります。なので、ここでは修士で就職する場合の違いに絞ります。

内部は、研究を続けられるぶん就活の準備を早く始められ、研究と並行して動きやすいのが利点です。研究室の推薦や内部のつながりも使える。一方で学歴の変化はないので、学歴を強く打ち出したい場合の効果は薄めです。

外部は、知名度の高い大学院に出られれば、学歴が武器になる業界もあります。ただし、新しい環境・院試・就活が同時に重なる負担は大きい。両立の計画は早めに立てておきたいところです。

院試対策や就活と研究の両立に不安があるなら、大学院生に特化した就活サービス(アカリクなど)を早めにのぞいておくと、研究と就活のバランスが取りやすくなります。登録は無料で、求人やインターン情報を見るだけでも参考になります。

そもそも院に進むべきか自体を迷っているなら、こちらも読んでみてください。

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費用:内部は「引っ越しゼロ」、外部は「学費で逆転も」

生活コストを抑えたいなら内部、学費の安い進学先を狙えるなら外部にも勝ち目があります。

内部は、引っ越しや新生活の費用がかかりません。学部からの奨学金や学費免除をそのまま引き継げることもあり、研究室によってはTA・RAで収入を得ながら学べます。ただし大学によって修士の学費が高い場合もあるので、免除・奨学金は事前に確認しておきたいです。

外部は、進学先しだいで学費が下がる可能性があります(国立や免除が手厚い大学など)。ただし引っ越し・生活費の変動があり、特に都市部だと家賃が大きく変わります。事前にシミュレーションしておくと安心です。

ちなみに、奨学金の返済免除は続ければ十分狙えます。僕も特別な才能があったわけではなく、研究を地道に続けただけで全額免除を取れました。

自分に合う進学先の決め方:3ステップ

①優先する軸を決める→②研究室の実態を調べる→③院試の現実性を見る。この順で絞ると外しません。

  • 優先順位を決める:研究・院試・環境・就活・費用のうち、自分が一番大事にしたいのはどれか
  • 研究室を徹底的に調べる:候補の指導教員・研究室の実態を、できる限り集める(外部は特に。OB訪問・見学・いまの教授への相談が効果的)
  • 院試の難易度とスケジュールを見る:試験対策の負担をふまえ、現実的に挑めるかを判断する

まず一歩:研究・院試・環境・就活・費用のうち、自分の最優先を1つだけ決めてみる。それだけで内部・外部のどちらに寄せるかが見えてきます。

まとめ:上下ではなく「目的との相性」で選ぶ

内部か外部かに、唯一の正解はありません。自分の目的に照らして、相性のいいほうを選ぶのが、結局は後悔の少ない選び方だと思います。

  • 内部=研究をそのまま伸ばし、最短で前に進みたい人
  • 外部=テーマ・環境を変えて、新しく挑戦したい人
  • 修士で就職するなら、研究の立ち上がりと学歴の使い方で差が出る
  • 迷ったら「自分が一番大事にしたい軸」から逆算する

まずは、研究・院試・環境・就活・費用のうち、自分の最優先を1つ決めるところから始めてみてください。

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