教え子を好きになった院生TAへ|守るべき3つと動く時期

目次

この記事でわかること

教え子を好きになったTAが、立場・気持ち・動くタイミングをどう整理するかの図解
評価する立場で、気持ちとどう向き合うか
あきら
✅ 院試・大学院生活・恋愛を等身大で発信
✅ 院生時代はTAとして学部生の演習を担当
✅ 同期や周りでTA×学生の恋愛を何組も見てきた
✅ 自身も学生時代に出会った人と交際し、修論提出の直後に結婚

担当している学生を、いつのまにか目で追ってしまう。熱心に質問してくれる子が、なんだか気になって仕方ない……。TAをしていると、そういう瞬間は意外と訪れます。

でも自分は教える側で、しかも成績にも関わる立場。この気持ち、どうしよう——そう戸惑う人は少なくないと思います。

書いているのは、院生時代にTAをやって、同期や周りでTA×学生の恋愛を何組も見てきた人です。先に結論だけ言うと、教え子に惹かれること自体は自然。ただ、担当を離れるまでに守りたいことが3つあります。名簿の連絡先を使わない、採点も対応も全員に同じ基準で、自分からは誘わない。動くのは成績が出たあとが安心ですが、そこは絶対ではありません。 気持ちの問題として片づけず、規程で何が決まっているかまで見ておくと、迷いがかなり減ります。

この記事は、担当する学生を好きになってしまった院生TA(教える側)に向けて書いています。もしあなたが逆の立場——学部生で、授業のTA(年上の院生)を好きになった側なら、距離の縮め方をまとめた別記事のほうが役に立ちます。先にそちらを読んでみてください。

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※本記事にはプロモーションが含まれます。

結論:担当のあいだはフラットに、動くなら成績が出てから

気持ちを抱くのは自然なことです。引け目はいりません。ただ、TAは成績に関わる立場なので、担当を離れるまでは全員にフラットが基本です。 そのうえで、本当に大切に思える相手なら、成績が出たあとに改めて向き合えば大丈夫です。

TAは評価する立場なので、担当のあいだに自分から動くと、相手にも自分にも、フェアでない状況をつくってしまいます。しかもこれは、気まずいかどうかという話だけではありません。多くの大学で、業務を通じて知った学生の連絡先を私的に使うことは規程に反します。だから担当のあいだはフラットに保って、動くのは成績が出てから。これが基本の形です。ただ、時期のほうは規程の話ではありません。そうしておくと後腐れがない、という程度のものだと思ってください。

なぜ、教え子を好きになるのか

教え子に好意が芽生えやすい理由:教えた相手への情・質問や議論で増える会話・毎週の接点
教える側が惹かれるのも、よくあることです

TAと教え子のあいだで好意が芽生えるのは、条件がもともとそろっているからです。 自分を責める必要はありません。

人は、教えたり助けたりした相手に、自然と情がわきます。熱心に質問してくれる学生、議論が盛り上がる相手とは、会話が増えて印象に残る。少人数の演習やゼミで毎週顔を合わせれば、接点の多さも効いてきます。

つまり、好意そのものは「起きて当たり前」。問題は気持ちがあるかどうかではなく、それを立場の中でどうするかです。そこさえ押さえておけば、気持ちを抱えたままTAを続けても大丈夫です。

「これって規則違反なのか」を先に確認する

気持ちを持つこと自体を禁じている大学はありません。禁じられているのは、TAの仕事だから知り得た情報を私的に使うことです。 ここを混同すると、必要以上に自分を責めるか、逆に越えてはいけない線を越えるかのどちらかになります。

TAを引き受けたときに渡された書類を、隅々まで読んでいる人は正直そう多くないと思います。でも、どの大学のガイドラインを見ても、まず出てくるのが個人情報の扱いです。

東京大学の「TAの心得」は、業務上知り得た学生の個人情報をTA業務以外に利用してはいけないとしていて、そこには成績だけでなく連絡先も含まれます(出典:東京大学 TAの心得)。立命館大学のように、採用時に個人情報保護の誓約書を提出させることをガイドラインに明記している大学もあります(出典:立命館大学 ティーチング・アシスタント制度に関するガイドライン)。

ここだけは先に言わせてください。名簿や出席管理で見た連絡先を使って個人的に連絡する。これは気まずいかどうかの前に、多くの大学で規程に反します。名簿を見られてしまうこと自体はTAの権限ですが、そこから連絡するのは、その権限を私的に使ったことになります。もし一度使ってしまっていても、気づいた時点でやめて、それ以降を本人経由に切り替えれば取り返せます。

では実際にはどうなっているのか。周りでうまくいっていた組を思い返しても、公式の連絡先を使って連絡を取り合っていた人は一人もいません。だいたいは、受講生のほうから「LINE交換してもらえませんか」と声をかけてきて、それに応じる形でした。そこから先のやり取りは、TAと受講生ではなく、二人の関係として進んでいきます。求められて応じるのと、こちらから渡すのは別物だと考えてください。そして連絡先を交換したあとも、採点や対応は最後まで全員に同じ基準で。ここが崩れると、せっかくの関係にも後ろめたさが残ります。

出会いがTAと学生である以上、教える関係があること自体は変わりません。それでも人として惹かれ合うことはあります。大事なのは、最初の一歩が、こちらの持っている名簿ではなく、相手の能動的な行動から始まっているという点です。ここが逆になると、立場を使ったことになってしまいます。

恋愛関係そのものについては、教職員向けのハラスメント防止ガイドラインで踏み込んでいる大学があります。早稲田大学は、指導する立場の教職員が特定の学生と親密な関係になることは望ましくないとしたうえで、その場合は指導する関係から外れることもあると明記しています(出典:早稲田大学 ハラスメント防止ガイドライン)。TAは教職員そのものではありませんが、評価に関わるという点では立場は変わりません。

つまり、付き合うなという話ではなく、付き合うなら評価する側から降りる、という考え方です。学期が終わって担当を離れれば、そもそも評価する立場ではなくなります。順番さえ守れば、後ろめたさなく向き合えます。

自分の大学のルールは、TAハンドブックかハラスメント防止ガイドラインに載っていることが多いです。TAを引き受けたときに配られた資料に一度目を通しておくと、判断に迷わなくなります。

評価する立場のあいだ、気をつけたいこと

評価する立場のTAが授業期間中に守りたいこと:全員同じ基準・二人での約束は評価後・誓約書や規程の順守
フェアでいることが、結局は相手を守ることになります

まず押さえたいのは、担当のあいだは特定の学生を特別扱いしないことです。 TAは出席や採点、成績に関わる立場。好意に引きずられて誰かを優遇すれば、他の学生に対して不公平になります。

えがおぷか
気になる子に、つい優しくしちゃう……これってマズいのかな?
あきら
気持ちは止められませんが、行動は自分で選べます。採点や対応は全員に同じ基準で。担当のあいだは「自分はフラットでいよう」と意識するだけで、ずいぶん変わりますよ。

具体的には、採点も質問対応も、全員に同じ基準で。自分から連絡先を渡したり、二人だけで会おうと誘ったりは、こちらからは動かない。相手から来たものに応じるのは、また別の話です。これは相手を守ることにもなります。「成績のために優しくされたのかな」と相手に思わせないためにも、担当のあいだフェアでいることが、結局は自分を守ります。

規程の話は、さっき書いたとおりです。そこを守るのは大前提として、そのうえで「自分はいま全員に同じ基準で接しているか」を週に一度だけ振り返る。それだけで、あとから思い返して後ろめたくなる行動は、ほとんど避けられます。

動く前に、自分の気持ちと相手をよく知る

焦って動く前に、まず自分の気持ちを確かめてください。 ここは時間をかけたいところです。

もし自分には恋愛感情がないなら、相手が好意を持ってくれていても、深入りせずそっと一歩引く。それも、相手を傷つけないための優しさです。

逆に、自分も惹かれているなら、焦らずたくさん会話して、相手の人となりをちゃんと知ること。学部生の明るさや雰囲気に惹かれている部分も、正直あると思います。ただ、そこは一度切り分けて考えてみてください。「一人のパートナーとして、これから長く一緒にいられそうか」——そこまで考えてまだ好きなら、それは本物です。

タイミングは、成績が出たあとのほうが安心です。ただ正直に書くと、実際に見てきた組はそうとも限りません。お互いに惹かれ合っていて、学期の途中で付き合い始めたケースもあります。恋愛なので、そこまできれいに線は引けない。意識はしておく、くらいの温度でいいと思っています。

無理に成績確定まで待て、という話ではありません。採点だけ最後まで歪めなければ、あとから振り返って困ることにはならないです。

学期が終わったあとは、お互いに動きやすいタイミングです。夏祭りや花火、冬のクリスマスといった季節のイベントに合わせると、自然に再会のきっかけをつくれます。

改めて動くなら、成績が出たあとに「今学期おつかれさま、あの演習大変だったよね」と声をかけたり、サークルや研究の繋がり、SNSなど授業以外の場で関わっていくのが自然です。担当のあいだフェアでいたことは、ちゃんと次に繋がります。

ちなみに、学生の側から見た「TAとの距離の縮め方」は別記事にまとめています。 相手がいま何を待っていて、いつ動こうとしているのか。読んでおくと、こちらの受け止め方も変わってきます。

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まず一歩:この一週間は、採点も対応も全員に同じ基準で。気持ちの整理は、そのあとで大丈夫です。

まとめ:気持ちは自然、動き方は誠実に

教え子に惹かれること自体は、自然なことです。大事なのは、その気持ちを立場の中でどうするか。

担当を離れるまで守るのは、この3つです。

  • 名簿で見た連絡先は使わない(多くの大学で規程に反します)
  • 採点も質問対応も、全員に同じ基準で
  • 自分からは誘わない(相手から来たものに応じるのは、また別)

動くのは成績が出たあとが安心です。ただ、そこは絶対ではありません。学期が終わったあとのイベントは、自然なきっかけになります。

そのうえで、気持ちの側はこう整理してください。

  • 好意が芽生えるのは自然。引け目はいらない
  • 気持ちがないなら一歩引く。惹かれるなら会話を重ねて人となりを知る
  • 若さや雰囲気に流されず「長く一緒にいられるか」で見極める

順番さえ守れば、後ろめたさなしに向き合えます。誠実にいた人ほど、そのあとがうまくいきます。

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