院進学は研究者への道?研究が向いているか不安なあなたへ

「院進学は研究者への道」と聞いて、研究が向いているか不安に感じていませんか?

私自身も同じような悩みを抱えていましたが、院進学した2年間を通じてその実態が見えてきました。

また、先生や先輩方と共に過ごす中で得た気づきも交えながら、この記事では院進学の考え方や実態についてお話しします。

目次

研究と勉強は違う?院進学での2年間の実態

まず、勉強と研究はまったく違うものだと理解しておく必要があります。

「勉強」は、既存の知識を学び自分の中に吸収すること。
一方で「研究」は、まだ世の中に存在しない新しい知識を生み出す活動です。

料理で例えるなら、勉強はレシピ通りに料理を作ること、研究はそのレシピを自分で開発することに近いです。

もう一つ理解すべきことは、大学院には修士課程と博士課程という2つのステップがあるということです。
学部卒業後に進む2年間が修士課程(博士課程前期課程とも呼ばれます)、その後に続く3年間が博士課程です。

つまり、院進学を悩む方が目指しているのは修士課程であり、本格的な「研究」に入るための基礎的な知識やスキルを学ぶ、いわば準備期間としての役割が大きいのが実態に感じます。
さらに、研究室で進んでいるプロジェクトや先輩たちのテーマを引き継ぐ形が多いため、完全に新しいアイデアを求められるわけではありません。

このように、修士課程は「研究の素質」を問う場というより、「勉強と挑戦」の場と言えます。

研究が向いているかを判断する場としての院進学

修士課程の2年間は、「研究が向いているか」を見極める場として最適な時間です。

先ほども述べた通り、研究室では先生や先輩の研究を引き継ぐことが多く、完全に新しいテーマを求められるわけではありません。
そのため、研究の素質が問われるというよりも与えられた課題に対して自分なりに挑戦していく姿勢が重視されます。
(引き継がない場合もあります。例えば、自由にテーマを選べる研究室というのは、すなわち自分でテーマを見つけ深掘ることが求められます。)

少しでも勉強が得意で、その分野に興味を感じたら、まず飛び込んでみる価値があります。
そして、修士課程での経験を通じて「研究が楽しい」と感じたなら博士課程を目指し、「向いていない」と思ったなら就職を選べば良いのです。

研究が楽しく感じたら博士課程へ

修士課程が研究の基礎を学ぶ「準備期間」だとすれば、博士課程は本格的に研究者を目指す厳しい道のりです。研究科によっては、筆頭著者として論文を2本以上求められる場合があり、修了までに3年では終わらず、3年半や4年に延びることも珍しくありません。

また、研究そのものだけでなく、先生の代わりに研究室運営を任されたり雑用をこなしたりする役割も求められることが多いです。
(社会人ドクターはこれを免れる場合がありますが、仕事との両立という別の大変さがあると思います)

さらに、博士課程は自由な時間が多い反面、孤独を感じる場面も増えます。
同期の仲間がほとんどいなくなり、自分の研究や将来について深く考えすぎてメンタルに負担がかかることもあります。

それでも、この過程を乗り越えた先には、研究者として新たな知識を生み出す道や、企業の研究職など専門性を活かせるキャリアが開けます

まとめ:院進学は勉強と挑戦の2年間

院進学は「研究が向いているか」を見極める場としても、自分の未来を切り開く挑戦の場としても大きな価値があります。

修士課程の2年間は、研究に本格的に取り組むための基礎を学ぶ期間であり、勉強を重ねながら自分の可能性を広げるチャンスです
そして、この経験を通じて、研究が楽しいと感じたなら博士課程でさらなる挑戦を選ぶ道も開けてきます。

院進学を迷っているなら、少しでも興味があれば挑戦してみる価値があります。この2年間で得られる知識や経験は、研究者としてだけでなく自分のキャリアや人生にとっても大きな財産となると思います。

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